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vol.284トマトの「青臭さ」を 「甘い香り」に変える酵素を発見! -2016/5/22

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みなさん、トマトはお好きですか?正直なところ僕は苦手です。何が苦手かというと、あの口に入れた時に広がる草っぽいというか、あの青臭さが苦手です。でも今回、僕のトマト嫌いを直してくれるかもしれない研究成果が発表されました。

トマトの匂いの主な成分は「3-ヘキサナール」であることが知られています。 3-ヘキサナールは草刈りをした後の匂いと表現される不快な

香りの物質です。一方、果物の甘い緑の香りは「2-ヘキサナール」に由来すると言われています。この2-ヘキサナールは、3-ヘキサナールに酵素が作用することで生成すると考えられていましたが、その酵素は100年以上も謎のままでした。過去の研究から、赤ピーマンは赤色に熟成する段階で3-ヘキセナールが減少し、2-ヘキセナールの割合が増加することが知られていました。神戸大学大学院農学研究科植物機能化学研究室の杉本幸裕教授、同天然有機分子化学研究室の久世雅樹准教授、滝川浩郷教授らの研究グループはこのことに着目して、カラムクロマトグラフィーによって市販のパプリカの果実から3-ヘキセナールを2-ヘキセナールに変換する酵素ヘキセナールイソメラーゼの精製に成功しました。

さらに研究を進めると、トマトは2-ヘキセナールを作る遺伝子がほとんど機能していないことがわかりました。そこでヘキセナールイソメラーゼをトマトで発現させたところ、「青臭い」3-ヘキセナールを減少させて「甘い緑の香り」の2-ヘキセナールを増加させることに成功しました。これらの研究成果を応用することで将来、青臭さを抑えた野菜の品種開発や、野菜ジュースなどの青臭い匂いがネックとなっている食品の匂いを低減させることが可能になると考えられます。人類全体の健康維持にも一役買いそうですね!

詳細・参考 神戸大学研究ニュース(2016.5.9) http://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/research/2016_05_09_01.html

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