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2010.09.01 サイエンスブリッジニュース

SBN020_立体映像の形を指で変えられる!

今、3Dのテレビや映画が身近になりつつありますが、さらに一歩進んだ映像技術が、日本の研究所で開発されました。

産業技術総合研究所のヒューマンライフテクノロジー研究部門の中村則雄主任研究員が開発したシステムは、立体映像を見るだけでなく、手で触って形を変えられるというもの。両手の指に特殊な装置をはさんで立体映像に近づけると、実際に押したり引っ張ったりする感覚が得られ、さらに立体像がそれに対応して伸びたりへこんだりします。指にはさんだ装置には2つの機能があります。1つは指の位置を検出する機能。この位置情報によって立体映像の形が変化するのです。もう1つは、「ざらざら感」などの触覚の錯覚を起こさせる機能。これは、装置の中で3方向に配置された3つのモータの回転を制御することで、指に触覚などの錯覚を起こさせるものです。この技術は、手術のシミュレーションや、ゲームなどへの応用が考えられています。

自分の好きな映画スターや芸能人、はたまた密かに想いをつのらせているあの人に、映像の中で触れている感覚が得られる、そんな未来がすぐそこまで来ているのかもしれないですね。

参考:産総研プレスリリース 8/25発表
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2010/pr20100825/pr20100825.html