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2014.12.24 企業の活動教育CSR大賞2014

先生が選ぶ、教育CSR大賞2014 「iPS細胞実験教室」に決定!

12月21日(日)に実施した教育CSRシンポジウム内にて、第3回となる「教育CSR大賞」の最終審査と結果発表を行いました。本年の教育CSR大賞は、高校生を対象にiPS細胞実験教室を実施している、サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社が受賞しました。

「教育CSR大賞」は、産業界と教育界の連携を強め教育CSR活動をさらに加速するための取組みとして、学校教員をはじめとする日本全国からの投票により、優れた教育CSR活動を決定し、表彰しています。

第3回目となる本年度は、28社が「出前実験教室部門」、「イベント募集型部門」など5つの部門に分かれてノミネートされ、2014年9月1日~10月31日まで行われたウェブまたはファックス投票により、8つの教育プログラムが一次審査を通過しました。これらは、特別審査員による事前審査投票、ならびに教育CSRシンポジウム内での最終プレゼンテーションに対する来場者の投票をあわせ、2014年度の大賞が選ばれました。

また、学校の先生方の協力により、「中高生が選ぶ教育CSR活動」を設置しております。中学生、高校生による投票から、最も票数の多かったカルピス株式会社の「「カルピス」こども乳酸菌研究所」が大賞を受賞し、他5つのプログラムが入賞いたしました。

■投票数

一次投票(教育関係者):1188票

中高生票:6547票

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■大賞・各部門大賞および特別審査員からのコメント

 

csr2012

教育CSR大賞・イベント募集(中高生)部門大賞

サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社: 

iPS細胞実験教室~iPS細胞に挑戦!iPS細胞の作り方を学び、その特徴を観察しよう!!~

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが先端で話題性が高い点・学校ではできない実験ができる点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 興味を持つ生徒に対しては、極めて高い効果を発揮すると思う。本件が直接的なきっかけとなり生徒のキャリアパスが決まることもあるのでないかと感じる。
  • 参加した生徒の感想を読む限り、自校では取り組むことのできない貴重な実体験の素晴らしさが伝わってくる。一企業のプログラムではなく、次世代育成の観点から国の専門機関を背景にしたプロジェクトに発展することも、十分な可能性を秘めていると感じる。
  • 夏休みの特別講座にすることで、興味のある生徒たちにはじっくりと取り組むことができる。時代の話題に沿った内容であり、未来の社会を背負う人材を育成するためにこのような取組を一般化させて、高校生に提供しているスタンスは素晴らしい。

 

出前実験教室(小学生)部門大賞

カルピス株式会社: 「カルピス」こども乳酸菌研究所

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが身近で日常生活との関連がある点・企業の技術につながる内容である点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • よく飲んでいる「カルピス」であるにも関わらず、乳酸菌・発酵食品と結びつけて考えることはほとんどない。身近な食品への関心を高めるとともに、健康を維持するための食品の重要性を意識することが出来るようになるのでは。
  • 社員が児童の班につき、交流しながら授業を進めるというスタイルについては、様々な大人の人たちとの関わりをもつという視点から見てもとてもよい。
  • 身近な飲食でも、独特の味と匂いの乳酸菌と言う、知られているようで良く分からないものを興味持って知る事ができる。社員の方と「未来への夢」を語り合うディスカッションは、キャリア教育の観点からも興味深い。
  • 全社的活動と位置づけて、社員の広い意味での人材育成に資するものと考えられる。幅広い視点を身につけた社員が増え、会社側にもプラスになるのでは。

 

出前実験教室(中高生)部門大賞

コニカミノルタ株式会社: コピー機のしくみを学ぼう

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが学校の授業単元とリンクしている点・企業の技術につながる内容である点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 身近な機器の原理をわかりやすい実験で学べるのは、題材として素晴らしい。
  • コピー機の仕組みは不思議だらけである。その仕組みを理解することが出来るこの学習はとても興味深い。コピーに挑戦させ、さらに条件を変えてよりきれいにする方法を考えさせながら進めることで、生徒たちの考える意欲をわかせる工夫がさせているのがよい。
  • 日頃、何気なく使用しているコピー機が、静電気で成り立っている事すら知らなかった。理科離れ、モノづくりの復活が問われる中、知的好奇心をくすぐられるプログラムだと感じた。若手社員によるオリジナルプログラムを実施されているが、学校間で学びの差が生じないような工夫があるとより良いのでは。

 

リサーチベースドエデュケーション部門大賞

敷島製パン株式会社: ゆめちから栽培研究プログラム

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが身近で日常生活との関連がある点・探究活動、発表など子どもが主体的な活動に挑戦できる点、企業の理念につながる内容である点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 中学・高校との産学連携という視点が新鮮である。しかも「パン」という身近な研究素材を、自給率の低いという課題がある「小麦」の将来をどうするかということで生徒たちに突きつけ考えさせるミッションが、生徒の好奇心・課題意識をかき立てる。
  • 参加していない中高生にも発信ができるとよい。自由研究校内でもコンテストを行うなどの盛り上げを行っていけると良いのではないか。
  • 出前授業とは違い、RBE部門の専門的なプラットフォームを備えた取り組みに驚いた。参加校にかなりの専門性が問われるが、産学連携事業として評価されるプログラムだと思う。ICT機器の活用もあいまって、今後の展開・発展に期待値が高く、他企業も同様のしくみで企画開発できるのでは。

 

イベント募集(小学生)部門大賞

養老乃瀧株式会社: DNAってなんだろう?食材で夏休み自由研究にチャレンジ

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが身近で日常生活との関連がある点・地域とのかかわりに力を入れている点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 学校授業としての導入は、業種柄難しいかもしれないところを、夏休みの親子企画と考えて取り組んでいるという工夫も素晴らしい。内容については親子参加を積極的に望む低中学年にちょうど良い難易度を設定できるとよいのでは。
  • 8月になると関心が特に高まる「自由研究」をテーマに、日頃、家族サービスの乏しい親が子供の教育参画するという視点は、高く評価できる。
  • 本来の目的のDNAを理解することも評価できるが、それ以上に、今問われている家庭教育に切り口を見出している点は、頼もしい限りである。
  • 「食の安全」「自由研究」などテーマを決め、ファミリーをターゲットに各店舗での展開ができると良いのでは。

 

教材開発部門大賞

カミハタ養魚グループ: 魚のとうめい標本~ゆめいろ骨格堂~

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが身近で日常生活との関連がある点・学校にはない教材として活用できる点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 身近でありながら、直接観察したり、触れたりする機会の無い内容にアプローチしている点が良い。
  • 「魚の透明標本」という着眼点が素晴らしい。教員としては、「かゆいところに手が届く」というような教材である。また、標本を使用して、その生き物がどのように生きてきたかを理解させるという内容についても練られていてよい。
  • イベントとしての実施だけでなく、じっくりと観察する、興味を深めさせるという工夫をした、体験学習へと発展させてほしい。
  • 明解な素材・教材で、無限の思考を生み出せる。特に、小学校教員は魚の生態のみならず、生物の骨格と仕組み、生命の大切さや食糧事情など新たな教育価値を見出し、実践できるのでは。

 

部活動応援部門大賞

該当なし(一次投票で8位以内に入った企業がなかったため)

 

海外教育支援部門大賞

該当なし(一次投票で8位以内に入った企業がなかったため)

 

審査員特別賞

DIC株式会社: 

絵の具や色鉛筆の”色”って何でできているの?~金属と水溶液から「色のもと」を作り出そう~

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが学校の授業単元とリンクしている点・学校ではできない体験ができる点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 6年生の理科単元とリンクさせた内容は、学校ニーズに叶っており、汎用性が期待される。45分という時間設定も、多くの学校が「本校の授業に来てほしい」と言いやすく、学校授業への導入を意識している。児童5-6人に一人の講師がつくという進め方もよい。
  • 普段あまり意識しないもの(色)に対して「なぜ?」の視点を入れ、考えることに挑戦するのは、まさに理科の原点でありよい取組だと思う。
  • 学校で学ぶ実験経験と本プログラムとの繋がりも明確で、単元の発展として期待されるプログラム。水と油の性質から印刷技術に導くところがやや難しいかもしれない。

 

審査員特別賞

三井製糖株式会社: 未来をつくる、砂糖の研究に挑戦!

<学校教員からの投票理由>

  • テーマが身近で日常生活との関連がある点・探究活動、発表など子どもが主体的な活動に挑戦できる点が特に評価された。

<特別審査員からのコメント>

  • 班に一人のスタッフが着くというところ、また実験の内容から新たな商品を考えるというキャリア教育的な視点も含んでいる。実験による発見と、考えるという行為の両方が入っているプログラムであり充実している。プログラムの時間がやや長いため実施できる学校は限られるかもしれない。
  • 新しい商品・アイデアの発想はアントレプレナーシップ(起業家教育)に繋がるもので、単に理科実験に留まらない、より学習効果の高い取組みと感じる。
  • サトウキビという原材料(原資)から、商品を考えるという、インプットからアウトプットの一連のダイナミックなプログラムは、研究開発という本物体験がキャリア教育にとっても良い刺激となりうる。

 

 

■中高生が選ぶ教育CSR活動

大賞

  • 「カルピス」こども乳酸菌研究所(カルピス株式会社)

入賞

  • iPS細胞に挑戦!~iPS細胞の作り方を学び、その特徴を観察しよう~(サーモフィッシャーサイエンティフィックライフテクノロジーズジャパン株式会社)
  • 金属と水溶液から「色のもと」を作り出そう(DIC株式会社)
  • コピー機のしくみを学ぼう(コニカミノルタ株式会社)
  • なぜ水に浮くの?海水の不思議に迫ろう!(株式会社かりゆし)
  • 沖縄の宝、シークヮーサーハカセになろう!(沖縄特産販売株式会社)

 

■各部門賞

出前実験教室部門賞

  • 東芝テックソリューションサービス株式会社
  • 富士ゼロックス株式会社
  • 株式会社ニッピ

 

RBE(リサーチベースドエデュケーション)部門賞

  • 本田技研工業株式会社
  • 協和発酵キリン株式会社

 

イベント募集部門賞

  • 株式会社池田理化
  • 株式会社浜野製作所
  • 株式会社LITALICO
  • ライカマイクロシステムズ株式会社
  • コスモ石油株式会社
  • 公益財団法人日本数学検定協会
  • 横河電機株式会社
  • 沖縄特産販売株式会社
  • UCC上島珈琲株式会社
  • 株式会社かりゆし

 

教材開発部門賞

  • 川崎重工業株式会社
  • 株式会社ルネサスソリューションズ
  • 杏林製薬株式会社

 

部活動応援部門賞

  • 株式会社ビクセン

 

海外教育支援部門賞

  • 株式会社新興出版社啓林館