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2025.08.15 TASUKI -襷- Projectプロジェクトニュース教育応援プロジェクト活動

TASUKI-襷-Projectの第五回共同進捗報告会を行いました!

次世代とともに水圏の生物多様性評価に挑戦するTASUKIプロジェクトにおいて、2025年7月10日に第五回共同進捗報告会を実施しました。今回は、新体制となってから初めての報告会となりましたが、各校から新しいチームで行った研究活動の結果と考察が発表されました。さらに、同じ水系で調査する立川高校と武蔵高校、高島高校と八幡工業で共同研究ができないか検討しました。

報告会の様子

今回は各学校からの研究報告があり、フィードバックとディスカッションが行われました。フィッシュパスの藤田さんからは複数地点の環境条件と魚類相を比較した研究の紹介を通じ、異なる地点での共同研究の方法が紹介されました。その後には、関東・関西の2校同士のディスカッションが行われ、各校の調査地域における共通点・相違点を言語化し、2校が協力してできる研究活動を定めました。

 

【プロジェクト参画校からの活動の様子】

東京都立立川高等学校

昨年度は、環境DNA解析と従来の魚類捕獲調査を照合し、両者に齟齬がないことを確認しました。次の段階として、残堀川や野川を含む各調査地点で検出された魚種と、水質・水深・底質・植生被度などの環境要因との相関を明らかにすることに挑戦します。そして、ヨシノボリ類の棲み分けを解明することを目指します。

東京都立武蔵高等学校

昨年度は、多摩川本流と支流を対象に、温排水が魚類相に与える影響を調査しました。冬季データを含む通年比較で水温・水質と魚類分布の関係を数量化し、分布範囲の要因を特定する予定です。

滋賀県立高島高等学校

ヌマチチブが在来ヨシノボリ類を追い出す要因を探るため、石田川・今津川・和田打川の3河川で水質・プランクトン・環境DNA調査を進行中。既に、ヌマチチブが石田川を遡上せず、小型ビワヨシノボリを排除している事例を確認しました。これから環境DNA解析で分布差を捉え、環境変数との相関をとる予定です。

滋賀県立八幡工業高等学校

ビワヨシノボリが西の湖に年間を通じて滞在するかを検証していきます。長命寺港・西の湖の権座付近・山本側河口の3地点で水質・プランクトン調査を実施し、権座地点で富栄養化と汚濁が顕著だったことを確認しました。これから9 月に環境DNAを用いて昨年同様にビワヨシノボリが検出されるかを確認する予定です。

次回の報告会では、今回の結果を受け共同調査での結果を共有し、Science Castle Worldでの発表内容を具体化していきます。

 

【TASUKI  – 襷 – プロジェクトの概要】

プロジェクト名称 TASUKI – 襷 – Project
コンセプト 地球と生きる、豊かさをつなぐ
研究期間 2024年6月1日〜2025年12月31日
主催 株式会社フィッシュパス
株式会社フォーカスシステムズ
株式会社リバネス
アカデミックパートナー 福井県立大学地域連携本部
龍谷大学生物多様性科学研究センター
プロジェクト参画校 東京都立立川高等学校、東京都立武蔵高等学校、
滋賀県立高島高等学校、滋賀県立八幡工業高等学校
研究成果中間発表 Science Castle World 2025
2025年12月13日(土)〜14日(日)内を予定

 

※WEBサイト:TASUKI -襷- Project

 

【本件に対するお問い合わせ先】

株式会社リバネス
教育開発事業部
担当:橋本 光平、中嶋 香織
TEL:03-5227-4198 MAIL:[email protected]