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vol.286月の満ち欠けが ウシの出産に 影響をあたえることを解明-2016/9/4

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友達と遊んでいて遅くなった夜、ふと見上げると空には綺麗な満月が。私たちが暮らしている地球から約40万キロ彼方にある、最も身近な天体。月は夜を明るく照らすだけでなく、生き物のバイオリズムに影響を与えると昔から言われ、様々な俗説が生まれてきました。その中の一つを明らかにする研究が北海道を舞台に行われました。

東京大学大学院農学生命科学研究科の米澤先生らは、満月の頃に出産率が高まるという俗説を解明することに挑戦しました。これまでに月の満ち欠けと人の出産数の関係を調べる研究はいくつかありましたが、明確な答えは得られていませんでした。米澤先生らは、人の場合、社会的環境や遺伝要因、栄養状態などと複雑な要素があるため、月の影響をうまく見られないのでは?と推測し、よりシンプルに研究ができるウシを対象に研究を行うことにしました。研究の舞台になったのは北海道の石狩にある牧場、2011年の9月1日から2013年8月31日までの3年間で、314頭のウシの合計428回の出産について分析を行いました。

統計的な解析の結果、やはりウシの出産は月が満ちてきて満月になっていくに従い顕著に増えることが明らかになったのです。最も出産数が多かったのは満月になる直前のタイミング(新月から新月までの期間を8分割した場合の4期目)で70回程度の出産がありました、一方最も少なかったのは新月から少し前のタイミング(上記の8分割の7期目)で35回程度でした。以前から酪農家の間では言われていた「満月になると出産が増える」という俗説はやはり正しかったのです。なぜ、このように月の満ち欠けはウシの出産に影響をあたえるのでしょうか?実は、これについてはまだ良くわかっていません。遠く離れた月が、地球上の生き物に影響をおよぼす原因は、月の引力なのか?それとも月の光なのか?それとももっと違う何かなのか?

3年間に渡って行われた研究の成果から月の満ち欠けがウシの出産に影響をおよぼすことが明らかになりました。次は、なぜ月の満ち欠けが影響を及ぼすのかが明らかになる日が来るかもしれません。

参考・詳細:東京大学プレスリリース (2016/09/01)http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/lunar-cycle-affects-timing-of-birth-in-cows.html

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