TASUKI-襷-Projectの第七回共同進捗報告会を行いました!
次世代とともに水圏の生物多様性評価に挑戦するTASUKIプロジェクトにおいて、2025年10月17日と10月30日の2回に分けて第七回共同進捗報告会を実施しました。初回が八幡工業と武蔵高校、続いて高島高等学校と立川高等学校の2校ずつでの進捗報告会となり、各校から研究活動の結果と考察が発表されました。さらに、今年12月に開催予定のScience Castle World 2025の特別企画に向けた内容の検討も行いました。
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| 報告会の様子 |
今回は、各校からの研究発表の後、生徒間はもちろんリバネスメンバーやフィッシュパスの藤田さんによるフィードバックとディスカッションの他、ヨシノボリの見分け方の議論といった話でも盛り上がりました!また、データの扱い方や考え方についても共有されました。
【プロジェクト参画校の活動の様子】
| 東京都立立川高等学校
在来のヨシノボリと国内外来のトウヨシノボリの生息状況を複数河川で比較してきました。今回は個体数・標準体長・外部形態を系統ごとに記録し、河川ごとの分布差と交雑個体の存在を明らかにしたことを共有しました。今後は環境DNA分析も取り入れ、交雑個体がどのような環境へ適応しているかを調べていきます! |
| 東京都立武蔵高等学校
昨年度の温排水影響調査を発展させ、南多摩排水センター付近と残堀川を比較対象に追加しました。今は通年データに基づき水温・水質と魚類分布の関係を解析しています。9月の採水・採集で、昨年は見つからなかった魚種を見つけました。今後は環境DNAの結果の比較や文献調査により、水温・環境変化が分布に与える影響要因を特定していきます! |
| 滋賀県立高島高等学校
国内外来のヌマチチブが在来ヨシノボリ類へ与える影響を調査してきました。今回は高温域・低温域の双方でヌマチチブが出現し、水温の影響は限定的な可能性が共有されました。一方でCOD高値地点で未確認の結果から、高COD環境では遡上が起きにくいと考察しました。今後は流速や河床構造など、他の環境要因の影響をさらに検証していきます! |
| 滋賀県立八幡工業高等学校
ビワヨシノボリの西の湖が通年で生息している仮説を検証中です。これまで長命寺港・権座・山本川河口で水質とプランクトンを調査し、権座周辺の富栄養化とアオコ発生の顕著化を確認してきました。これまでの環境DNA解析で存在を確認しており、9月採取分をまさに分析中です。今後は他の魚類にも注目しながら、西の湖が特徴的な魚種の生息域として位置づけられるかを検証していきます! |
次回は、これまでの調査をまとめる最後の報告会となります。Science Castle Worldに向けて発表準備を行いつつ、当日は参加者との議論を元に研究のまとめ方と今後について考えていきます。
【TASUKI – 襷 – プロジェクトの概要】
| プロジェクト名称 | TASUKI – 襷 – Project |
| コンセプト | 地球と生きる、豊かさをつなぐ |
| 研究期間 | 2024年6月1日〜2025年12月31日 |
| 主催 | 株式会社フィッシュパス 株式会社フォーカスシステムズ 株式会社リバネス |
| アカデミックパートナー | 福井県立大学地域連携本部 龍谷大学生物多様性科学研究センター |
| プロジェクト参画校 | 東京都立立川高等学校、東京都立武蔵高等学校、 滋賀県立高島高等学校、滋賀県立八幡工業高等学校 |
| 研究成果中間発表 | Science Castle World 2025 2025年12月13日(土)〜14日(日)内を予定 |
※WEBサイト:TASUKI -襷- Project
【本件に対するお問い合わせ先】
株式会社リバネス
教育開発事業部
担当:橋本 光平、中嶋 香織
TEL:03-5227-4198 MAIL:[email protected]


