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2014.06.02 参加者・学校募集大学の活動教員研修

教員向け研修会:授業でできる「光無線通信」実験に挑戦!

「光」を使って通信の未来を描こう

波長の長さによって、電波や光、X線やガンマ線といった呼び名で知られる電磁波。呼び名だけでなく、X線はレントゲン、電波はラジオや携帯電話など、波長による電磁波の応用のされ方の違いは、教科書でも紹介されています。電磁波の利用の中でも「通信」に注目すると、「光」を利用した新たな可能性が見えてきました。

空の大混雑問題に差し込む一筋の光

テレビやラジオ、携帯電話など、私たちの身の回りには無線通信があふれています。通信に使用する電波は、300K-300MHzはラジオ、30M-3GHzは携帯電話、無線LAN、さらに携帯電話でも900MHzはA社、950MHzはB社のというように、異なる周波数帯を分けて使用しています。無線通信が使われる場面が増えるにつれ、より多くの情報量を乗せられる短波長側の電波へと利用が広がってきました。現在では、利用可能な周波数帯はほとんどが使用され、地球の空は通信電波で大混雑しています。そこで、注目を浴びているのが電波より短波長側の赤外光から紫外光までを含む「光」を利用した無線通信です。それは利用可能な周波数帯を広げる新たな可能性をもつ期待の通信方法なのです。

光の持つポテンシャル

さらに加えて、光通信には、「秘匿性」と「高速・大容量」という魅力がありました。これらはどちらも光の波長が短いという性質によるものです。波長が短いほど回折現象が起こりにくいため、指向性が強く、光は電波のように広がらずまっすぐ進みます。そのため、光に乗せた情報も届けたい人にだけまっすぐ届けることができます。また、たとえば1画素が細かく数が多いほど画像がくっきりするように、波長の短い細かい波を作れた方が情報をたくさん乗せることができるのです。しかし、電波より波長の短い光を通信に使う上では課題もあります。大気の温度差や霧などの天候によって屈折や散乱が起こるため、ノイズの入った情報が届くため、当然、音がよく聞こえなかったり、画像が乱れたり通信品質は下がってしまいます。光無線通信の中でも、リモコンや携帯電話でおなじみの赤外線通信はすでに広く利用されていますが、長距離での通信では品質の保証が難しいのです。

光無線通信の未来を想像しよう

そこで小川先生は、通信品質の向上を目指した研究を行っています。これまでは画像処理などに使われていた波面の制御技術を利用することで、受信機側で受け取った光信号の波面のずれを修復しようというものです。「今すでにある原理や技術でも、これまでにない活用方法を行うことで、新しい世界
が拓けるのではないかと思うとわくわくしてきます」と語る先生。小川先生が描く光無線の未来は、例えば、大容量で安全な通信が必要なところでは世界中どこでも快適に通信が行えるようになること。お話や実験を通して、小川先生と一緒に、「光」がもたらす通信の未来を想像してみませんか。

 

 

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教員研修概要

日本女子大学理学部数物科学科准教授 小川賀代先生から、電磁波の通信への応用の原理や先端研究を実験やデモを交えながらご紹介いただき
ます。授業でも使える光通信の実験機材はお持ち帰りいただけます。

日  時 :8月6日(水)13:00-16:30

※曜日の記載に誤りがございましたので訂正いたしました<誤:(金)→正:(水)>

場  所 :日本女子大学 目白キャンパス
(JR山手線「目白」駅からバス5分、東京メトロ副都心線「雑司が谷」駅から徒歩8分・有楽町線「護国寺」駅から徒歩10分)
内  容 :◆ 講義1 …………通信用途の視点から見た電磁波の波長による性質の違い、通信の原理
◆ 実験1 …………光糸電話
◆ 実験2 …………LEDを用いた光無線通信
◆ デモ ……………マイコン「Arduino 」を用いた光無線通信
◆ 講義2 …………光無線研究の最近の動向、波面制御を用いた応用研究
◆ 施設見学 ……理学部サマースクール見学、光無線装置、簡易電波望遠鏡、クリーンルームなど
費  用 :無料
参加人数:20名(応募者多数の場合は抽選)
申  込 :冊子「教育応援」巻末の申込用紙に必要事項をご記入の上、FAXにてご送付、もしくはウェブフォームよりお申し込みください。

ウェブフォームはこちら

締  切 :6月30日(月)18:00

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